誕生日の訪問
- 2011-11-25 09:11:00
きのうは父親の誕生日でした。
1年前入院し、生死をさまようような状況でした。
いろいろと事情もあり、わたしも会うのがほぼ15年ぶりぐらいでした。
「もうダメかな」正直そう思える状態だったのでほぼ毎日
見舞いに行きました。
その甲斐あってかどうか「奇跡的」な回復をしました・・・。
病院を変わり、いまは老人ホームに入っています。
家族を連れて行きました。
と、部屋の電気は消え留守のよう。
もしや弟と食事にでも行ったかなと思っていたら、
弟家族と帰ってきました。
父「お~、たーちゃん来てくれたんか!ありがと、ありがと。
ま~、部屋に入って」
ケーキを持って行き、みんなでハッピーバースデーを歌い
ました。
父「子どもたちも大きくなったの~。たっくん(10ヶ月)も
大きくなった。」ととても喜んでくれました。
1年前、孤独な生活がたたり、生きる気力をすっかり無くしていた父・・・。
病院に入った当初も「もう、ワシは生きる意味がない。死ぬのは恐くない。」という
のが口ぐせでした・・・。
わたしとわたしの家族は何もしてませんが、ただ会いにいきました。
ただ、ただひたすら会いにいきました。
そのうち「生きよう」という気持ちが強くなっていくのが
わかりました。
「誰かに必要とされる。誰かが自分を気にしてくれてる。」
これが生きる意味なのかもしれません。
そんなことを思い出しながら父の回復した姿を見ていました。
特に人は年を取るとなかなか必要とされなくなってきます。
気にかけてもらえなくなってきます。
でも自分もいつかそうなるんですよね、みんな。
今、目の前にいるお年寄りは自分なんですよね。
そういう目線を忘れないようにしたいなと
あらためて思いました。
「おとうさん、誕生日おめでとう。これからもよろしくね。」