若き経営者のおもい
- 2012-04-13 14:04:00
人生いろいろですね。
先日、中小企業家同友会の会員さんのOさんとミニ例会の打ち合わせで
お話しを聞きました。
Oさんは現在29歳。
小学校6年生で父親(54歳)が病死され、母親が会社を継がれた
そうです。
Oさんは中学校を卒業したら働きたかったと言われたので
「えっ?Oさん不良少年だったの?」とワタシが聞くと
笑いながら「いえ、ちがいます。母がすごく苦労してる姿を
見ていたので早く楽にしてあげたかったんです・・・。」
すみません、そんな人が今の時代にもいるなんて・・・。
大学まで進みましたが、経営が苦しくお母さんのお願いで2年生で中退され
大手の取引先に修行に行きます。
その後自社に帰ってきましたが一昨年の10月にそのお母さんも
急死されてしまったそうです。
一日も早く母親を楽にしてあげたかったOさん。
その思いだけで今まで必死にがんばってきたOさん。
会社を継ぐ意味を失います・・・・。
とりあえず社長になったOさんですが、なんの引き継ぎもないまま
無我夢中でこなす毎日が続きます。
3ヶ月悩んだそうです。
会社をたたむか、続けるか・・・・・・・。
そんな中フッと思います。
「母親を楽にするということは会社を繁栄させ、社員さんを
しあわせにする、ということだったんじゃないだろうか」
Oさんは今新たな目標に向かって必死で勉強しています。
経理・経営・労務などなど・・・。
また社員さんといっしょに新商品開発も進めているとか。
「Oさん、苦労してますね~」とワタシがしみじみ言うと、
「いやぁ・・何が苦労なのかよくわかりません。やらなきゃ
いけないことをただ一つずつこなしてきただけなので」と
静かにでもハッキリと言います。
その目は怒りでもなく、悲しみでもなく、ただただ前を
見ている。
そんな表情でした。
これからの会社経営という荒波を乗り越える若い船長を助けたい、
とそこにいた誰もが思いました。
同友会を通じて知り合ったOさん。
これからたくさんの仲間を作って一緒に前に進んでいきましょう!
決してOさんは一人じゃないから・・・。