生きること
- 2022-06-16 17:28:10
先日あるお客さまのところに行きました。
お年は80歳ぐらい。
ご主人と奥さま、息子さんの3人暮らし。
ご主人も奥さまも病気がちで時々保険のお支払いをしている。
ご主人はパーキンソン病。
体が少しづつ動かなくなるというご病気。
前回行ったのは去年かな。
その時もなかなか足が前に出ず、お庭からお部屋に入るまで
2~3分かかる。(健康な人なら20秒)
それが今回は歩行補助用の押し車につかまりながら歩かれる。
それでもいままでの3倍以上の時間がかかる・・・。
もう・・歩けてない。
本当に1メーター進むのに30秒かかる。
私は手を貸すことも出来ずジッと見守るしかない・・。
1センチの段差でまた30秒。
「お手伝いしましょうか?」
「うう・・・・。」
返事にならない返事が返ってくる。
部屋に戻り座ってしばらくして「もう・・・体が動かん。体中
痛いんじゃ。」
私「・・・・・・・・・・。」
なにも掛ける言葉も見つからない・・・。
生活も苦しいらしく保険料を納めるのも遅れ遅れで
ギリギリの状態。(この後失効になってしまう)
「いつも迷惑かけてすみません・・・。」(保険料が遅れがちで)
ご主人が絞り出すように言う。
その言葉を聞いた私は思わず胸が熱くなる・・・。
これだけ不自由な状態で色んなことが思うようにならず
奥さまも動けないような状態なのに私を気遣う言葉を
かけてくださる・・・・。
神様はいないのか・・。
どうかこの人をもっと自由にしてください。
生きるということが生きるだけがこんなにつらそうな人を
見るのがツライ・・・・。
歩けること、動けること、しゃべれること、当たり前じゃないんだ。
健康でいること、当たり前じゃない。
それはとても幸せなこと。
いつもお客さまや体の不自由な方に教えていただく。
あなたは幸せだよと。
十分幸せなんだよと。
感謝しなさいと。
ありがとうございます。
生きるということはたくさんの学びがあるんですね。
まだまだいっぱい学ばなきゃ。
私が体が動かなくなった時に人に感謝を伝えれる人間になるまで・・。