ギブアップそして奇跡2
両手に杖を持ってゆっくりと歩き出しました・・。
あと6キロだ。
少しづつ進み、残り3キロまで来た〜。
後ろからS木さんが追いついてきました。
そして子供連れのおかあさんとサポーターのMさんが追いついてきました。
いよいよわたしがファイナルランナーになってしまいました。
なんか力が抜けて来てひざまづいてしまいました・・・。
先ほどのMさんが「おがわさん!どこがしんどいの?!」と聞いてきました。
「腰が・・腰が痛いです。」
グイグイと力強くマッサージしてくれました。
Mさん「よし!これでがんばって!いけるよ!」
ゆっくりと立ち上がりトボトボと歩きます・・・。
と、遠くに人影がこっちに向かってます・・・・。
・・・・・・・弟のJIROだ!
JIROがわたしのほうに向かって歩いてきます。
何かが・・こみ上げてきました・・・。
「よっ!あと、もうちょっとだ。ガンバレ。」
「・・・・・おう。がんばるわ。」
少しだけ、ほんの少しだけペースが上がりました。
あと1キロちょっと。
残り時間は10分少々。
今度はまた人がこっちに両手を振っています。
あ、A松さんだ。
今回誘ってくれたリーダーです。(サポーターで参加)
「おがわさ〜ん、あとちょっと〜。がんばろう〜!」
「はいっ!」
また少しペースが上がります。
足はジンジン疼きます・・・。
A松さん「おがわさん、8時まであとちょっとだから、時計を止めて
もらうわ。」(えっ?そんなこと出来るの??)
わたし「A松さん、ペース上げます!」
お、早足で歩けるぞ!
あと300�まで来た。
わたし「A松さん、走ります!!」
奇跡のダッシュでした・・・。
わたし、JIRO、A松さん、サポーターの人、ガードマンの人。
気がついたら5人で走っていました。
わたし「おお〜、なんかオレかっこいい!!いま、めっちゃかっこいい
すね〜!まるで24時間テレビの主人公みたーい!」と叫んでいました。
後ろからみんなの笑い声が聞こえてきました。
カドを曲がったらゴールが見えました!
「ウウワァーーーッ!!」みんなの歓声が上がりました!
両手を上げ、ゴール手前のわが仲間とハイタッチ!をして
ゴーールインッ!!
時間も音も止まった感じがしました。
次の瞬間、第9CPでテーピングしてくださったK原さんが「なんで
走ってんの?!走れるんじゃーん!」
さっき腰のマッサージをしてくれたMさんも「おいおい、うそだろう?
走るどころか、歩くのもやっとだったのにぃ?!」
そう言ったあと二人とも「おめでとうっ!!」といってハッグして
きました。(ダメダ・・。泣ける・・・。)
終わった。
終わりました・・・。
どうやらタイムぎりぎりにゴール出来たようです。
A松さんは「神さまが降りてきた!」と言われたけど、わたしもそうと
しか考えられない出来事でした。
奇跡のゴールでした。
あとちょっとだけつづく・・・。