職場体験学習
きょうより二日間、S育児院のHくんが職場体験でわが社にきてくれます。
去年はHくんのおにいちゃんが来てくれたんですが、高校を卒業し
無事就職したようです。
何度かグレートにも遊びに来てくれたようです。(わたしは不在でした)
S育児院のU事務長さんからも「あと2年で彼も社会に出ないといけないので
なんとか鍛えてやってください。」とのことでした。
なかなか児童擁護施設というところは「しつけ」が出来ないとこらしい
です。
怒ったり、命令したりすると「虐待」と見なされかねないので、
子どもたちは法律に「過保護」にされているようです・・・。
実際、子どもたちは高校を卒業し社会に出てからとっても苦労するそうです。
なのでUさんは子どもたちに卒業前に実社会を経験してもらいたいと
言われます。
Hくんは相当鍛えないといけない事情がいろいろあるので
がんばらなきゃ、って来てくれました。
営業の仕事で外に連れていき、お客さんに話しかけてもらいました。
小声で自信なさそうに話しかけるとお客さんも半分「無視」でした・・。
Hくん、かなり凹んでました・・・。
そりゃ、そうだ。
高校2年生の子が小さい声で恐る恐るお客さんに声をかけても
お客さんは容赦ありません。
「あーっ?保険はいらんで!」(保険の説明はしてません、ビラ配りです)
3,4人断られ、途方に暮れていました・・・。
わたしが一緒についてビラを配ります。
なんとか配り、ちょっとホッとしたようす。
もう一度「Hくん、もう一回声かけてみようか?」
Hくん「・・・・・・・。やってみます。」
わたしも取っ掛かりだけつくり彼にビラを渡してもらいます。
「お食事中・・すいません・・。あの・・チラシ・・よんでください。」
少し大きな声でつっかえながらも言いました。
受け取ってもらえました。
わたし「よかったね!受け取ってもらえたじゃん!」
Hくん「はい、うれしいです。」
つらいことがあるからうれしいという気持ちがおこります。
一歩勇気を出したHくん。
よくがんばった。
ボクと営業のTくんもちょっと感動しました。
きょうはとっても疲れたと思うけど、あしたもがんばって
一歩前に出てみよ。
きっと今まで見えなかったすばらしい景色が見えるよ。